明治~昭和前期 | 19世紀~20世紀前半
華やかさと緻密さに賞賛の嵐。 九谷焼、世界へデビュー。
産業振興で海外へ
明治維新後、藩からの支援が途絶えた窯は自活を迫られます。
旧大聖寺藩の職人たちは作家として名をあげようと技術向上に努め、竹内吟秋・浅井一毫兄弟や初代須田菁華などの名工を輩出。
一方、旧加賀藩の職人たちは輸出産業に活路を見いだし、九谷庄三を中心に金彩と赤絵のジャパン・クタニと呼ばれる、彩色金襴手作品を欧米向けに数多く生産しました。
現代|明治以降に生まれた画法
青粒(あおちぶ)
細かい青あるいは白の点を盛り上げて並べていく。粒の大きさ、色、間隔を均一にする高い技術が必要。
花詰(はなづめ)
全体に花模様を施し、その輪郭を金で彩色。九谷焼の中でも特に豪華さと優雅さを感じさせる画法。
盛(もり)
粘度の高い絵具をクリームのように絞り出し厚く盛り上げる。立体感が増すため置物によく用いられる。
4つの時代から九谷焼の歴史をたどる九谷焼、360年の物語